中村雅俊監督主演の「裁判員制度~もしもあなたが選ばれたら~」

昨日午後1時より八代検察庁にて模擬裁判の裁判員をやらないか?と市報に載っていましたので参加してきました。本当の裁判員になった場合は3日ほどは拘束されますが、そのときは2時間半くらいの時間で終るということだったので、裁判員役をお引き受けしました。ピーター・フォンダ主演の「12人の怒れる男」も録画していましたので見てから模擬裁判に臨みました。
午後1時前に検察庁に着いたら、入り口で中村雅俊監督主演の「裁判員制度~もしもあなたが選ばれたら~」というDVDを貸し出すとありました。この映画の上映会が以前厚生会館であり、私はそれに参加するために厚生会館の駐車場までは行ったのです。ところが、車から降りようとしたところ、突然メガネの片方のレンズがはずれてしまいました。それで、映画鑑賞をあきらめメガネの修理に向かったのでした。そのDVDを本日見ました。簡易裁判所で「評議」と「裁判員」というDVDは借りましたが、中村雅俊版のは借りれませんでした。何と、中村雅俊版は法務省が作っていて、検察庁でないと借りれないというのです。こういうところが、お役所仕事だな~って思いました。
さて、昨日私がやった裁判員ですが、事件はおばあちゃんを突き飛ばしてお金を盗んだ罪でその被告は無罪か有罪か?有罪なら量刑をどのくらいにしたらいいのか?というものを1時間半くらいで決めなければなりませんでした。おばあちゃんは後ろから突き飛ばされて、犯人の顔は見ていません。ただ白っぽい長袖Tシャツを着ていたというだけ。盗まれたお金は家賃を納めに行こうとしていたところで、1万円札4枚と5千円札3枚という組み合わせで封筒に入っていた。事件から20分後、犯行場所から2キロ離れた場所で白っぽい長袖Tシャツを着た若者が警官に職務質問され、ポケットの中から1万円札4枚と5千円札3枚が裸のまま、サイフとは別にポケットに入っていたので緊急逮捕された。封筒はそこより500メートルくらい犯行現場よりの場所に捨ててあり、封筒にはその若者の指紋はなかった。ただ、若者が持っていた1万円札には封筒のホッチキスの跡が一致している。若者は一貫して犯行を否認。
そして、映画の中の事件では、若者が酒場である男に殴られ、その仕返しに夜またその酒場の前までやってきて包丁でその男のお腹を刺したという事件。中村雅俊が裁判長役。西村雅彦が裁判員役で好演。こちらは「12人の怒れる男」と同じように裁判員6人も裁判官3人も同意見になるまで議論していました。そして、包丁で脅そうとしただけとはいえ、包丁が目の前にあるというのは被害者にすれば殺意を感じるという結論になり有罪。ただし、刺された被害者にも非があるというので、3年の刑、執行猶予がつきました。
だけど、私が昨日やった模擬裁判では裁判員は6人中4人が無罪。裁判官3人が全員有罪となり、5対4で有罪になりました。私は封筒に若者の指紋が出てこなかったから別に犯人はいると思うので無罪としましたが、指紋はテレビドラマと違ってそう簡単には出ないそうです。1万円札のホッチキス跡と若者の持っていた裸金の種類が1万円札4枚と5千円札3枚というのが決め手になって若者は有罪になってしまいました。それも量刑は私は初犯だし3年でいいと思いましたが、多数決で6年の有罪になってしまいました。裁判官は有罪にして量刑まで決めるようにもって行こうとシミュレーションを考えていたと思います。しかし、映画の中の量刑に比べてこれは重いと感じました。模擬裁判で検察庁の職員だけで被告も演じていましたが、被告も人の良さそうな若者でこの人がそんな悪いことをする人には見えないと言ったら、会場で笑いが起きました。
裁判員制度は21年5月までに始まるそうですが、もう来年の12月くらいには「あなたが裁判員に選ばれました」という封書が届く人が現れるそうです。裁判所に呼ばれて3日くらいは裁判に付き合わないといけません。断る理由は相当な理由でないと断れません。あなたは裁判員に選ばれたらどうしますか?その心積もりはしておいた方がいいですよ。何しろ、3億円の宝くじが当たるよりはるかに裁判員に選ばれる確率は高いのですから。
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コメント
最高裁判所製作の『評議』『裁判員~選ばれ,そして見えてきたもの~』についてはWeb上で公開もしているので観ました。ドラマとして完成度はそこそこなので楽しめましたが、裁判員制度の広報としてはどうなのか、裁判員の職責の浸透・効果という意味ではいかがなものか、という疑問は残りました。
中村雅俊監督主演『裁判員制度~もしもあなたが選ばれたら~』については未見ですが、少し離れた図書館にありましたので、機会を見て借りて観たいと思います。
経験された模擬裁判員の罪状は、映画と比べて軽いので、「えっ、そんな軽いものまで裁判員が携わるの?」って疑問が湧いてしまいましたが・・・。
導入、本当に大丈夫かしら?
投稿: りゃんひさ | 2007/12/22 00:15