日本人が忘れてしまった心を見た「明日への遺言」
先週より始まっていた「明日への遺言」。熊本ではTOHOシネマズ2館とDenkikanでの上映なので先週は見ませんでした。しかし、この映画の評判はすごいものがあり、日経新聞にも載ったので見たいな~って思いました。ところが、熊本ではTOHOシネマズはませんでは3本続けて見ることが時間割から無理でした。あまり期待せず光の森の方の時間割をインターネットで見ると、
「明日への遺言」 10:40-12:40
「バンテージポイント」 13:00-14:40
「クロサギ」 14:50-17:10
と3本見れるじゃないですか!やった!光の森へ行こう!ということになり、見に来ました。光の森には昨年10月末からずっと来てなかったのですね。「明日への遺言」はTOHOシネマズで6回映画を見ると、次のは1本タダで見れるというのがあり、今回はそれで入場しました。今日から「ドラえもん」も始まったのでロビーもたいへん混んでいました。
劇場内は2週目と言ってもまずまずの入場者数です。先週のランキングでは「明日への遺言」は6位でしたが、アニメとか話題作がどんどん公開されていますが、今週もベスト10には残るのではないですかね?
映画を見て、これは見てよかったと思いました。劇場内で私もすすり泣きましたが、他の人たちもすすり泣いていました。第2次世界大戦中でも「戦争のルール」というものがあり、攻撃をしかけるときは軍事目的の建物だけであり、無差別爆撃はしていけないことになっていたそうです。しかし、アメリカ軍は日本では無差別攻撃をして地獄絵のようにした。私は火に焼けた人間の写真を初めて見ました。ものすごいものです。なぜ岡田資中将は戦犯となったか?打ち落とされたアメリカ軍の飛行機からパラシュートで降りてきたアメリカ軍兵士を捕虜として扱わず、処罰した罪だそうです。「さんざん焼夷弾で人を殺しておいて自分はパラシュートで降りてきて助かろうというのは虫が良すぎる」。当時の市民感情はそんなものだったそうです。岡田中将はそれを遂行した。後から見るとそうではないが、「戦争」中は皆判断を誤る。たぶんそのとおりなのでしょう。
岡田を裁く裁判では裁判官も弁護人も検察官もアメリカ人。それでも岡田は自分の主張は変えずに全ての責任は自分にある!と断言。部下の減刑を求める姿には頭が下がる。アメリカ人の3人とも岡田に同情しているのがわかります。この岡田さんは座禅しながら「南無妙法蓮華経」と唱えています。裁判中に「発言を求めます」と自分の主張を求めます。そのときに武藤レポートについて「人には畜生界も菩薩界もある。武藤ごとき人間に聴取されたときに自分は畜生界であった。」とか言うんですよ。うわっ!十界論が出てきた!と本当に驚きました。法廷のシーンでは証人に言葉で言わせているだけで、わざわざ映像で見せるということもなく、これだけ胸に迫る話にした小泉監督はすごいです。検察官バーネットは何とあの名優「スティーブ・マックイーン」の息子の「フレッド・マックイーン」です。映画の中で半分くらいは英語台詞です。何か日本人が忘れてしまった心を見せられたような感じがしました。まだ見ていない人は是非とも見てほしい映画ですね。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「希望の国」なんて、皮肉なタイトルだ!(2012.12.22)
- 「レ・ミゼラブル」皆、歌がうまいね!(2012.12.22)
- オンライン試写会当選「恋するローマ、元カレ元カノ」(2012.12.20)
- 「ワンピースフィルムゼット」超満員!(2012.12.15)
- 「フランケン・ウィニー」パペットって面倒ですよね!(2012.12.15)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント